一生分稼いで早期リタイア? 今アメリカで話題の働き方「FIRE」とは?

今、「FIRE」という働き方がアメリカで流行しているのをご存知でしょうか。
FIREとは、 Financial Independence Retire Early (経済的自立、早期リタイア)の略。
この魅力的な働き方について、バイブルとも言える『FIRE 最強の早期リタイア術 最速でお金から自由になれる究極メソッド』の内容を簡単にお伝えします。

すごくざっくりと言ってしまうと、「稼げる仕事に就いて、生活コストを下げ、一生分稼いだらさっさとリタイアしましょう」というのがこの本の趣旨。
ただ、「そんなに稼げるなら苦労しないわ」という人も多いはず。ここで本書のエッセンスとして興味深いのが、「4パーセントルール」と「現金クッション」、そして「サイドFIRE」です。

4パーセントルール」とは、そのときの年齢や現年収などにかかわらず、貯蓄に対する年間の支出が4%になったらリタイアしても、一生お金はなくならない、というルール。これは裏を返すと、「25年分の生活コストが貯ればリタイアのタイミング」ということになります。「寿命が25年以上ある場合は・・・?」という疑問もあるかと思いますが、投資など資産運用の分でカバーできるという分析結果が出ています。

次に気になるのは、「それは投資がうまく行ったケースの話でしょ?」という疑問。そこに対して効いてくるのが「現金クッション」。これは、景気は上向きも下向きもするが、どちらも最長5年ほどで相場が落ち着く。怖いのは株価が下降局面で「売り」をしてしまうことなので、5年分の生活コストは現金預金にしておくことでリスクヘッジができます、というもの。

とはいえ、本書の著者はアメリカ在住。日本の環境を考えると、仮に生活コストを年間300万円まで抑えたところで、「7500万円貯蓄して、1500万円は現金で手元に置いておけば安心して早期リタイアできます♪」と言われても、なかなか現実離れしているのが実情でしょう。このとき著者の言う「サイドFIRE」とは、副業(本書では、サイドハッスルと呼ばれる)をしておくことで、よりライトな早期リタイアが目指せるというもの。
たとえば上記の、年間300万円で生活するケース。このとき、リタイア後も続けられる簡単な副業で年間100万円ほどの収入を得るとします。すると、その分のキャッシュフローが改善するので、「5000万円貯蓄し、うち1000万円を現金」というところまでハードルが下がるわけです。本書の事例ではこれでリタイアを5年早めた事例も載っています。

当然ながら、簡単に実現するものではありません。
ただ、「一生働かずに暮らしたい」という妄想を、実際の金額に落とし込んでシミュレーションするのは、絵空事を一歩でも二歩でも現実に近づけられるような気がします。
自分の生活コストを25倍して、その金額を貯めるまでにあと何十年掛かりそうか。それが副業で年間100万円アップすれば何年早まるのか、本書を買って電卓を叩いてみる価値はあるかもしれません。